中野のキーマン100人に会う

歯の健康から全身の健康へ。【中野のキーマン100人に会う その14】西村まさみ(まさみデンタルクリニック 院長)

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当ブログでの人気シリーズである【中野のキーマン100人に会う】。久しぶりの更新となりますが、今回は中野駅北口で20年間歯科医院、まさみデンタルクリニックを営まれている西村まさみさんをお迎えしました。地域に根差した歯科医療に携わり続けてきた方から、身体の健康と口との関係について伺いました。

市川 西村先生はここ中野で開業されて20年以上という歯科の院長でいらっしゃいますね。本日は、区民生活の基本である健康につついて、特にお口の健康と全身の健康についてお尋ねしたいと思いますので、よろしくお願いします。

私は立場上から人前で話す機会の多いのでやはり口臭は気になります。口臭は健康のバロメータと言われますが、どういったことか教えていただければと思います。

西村 口臭で悩む人は多いですね。私の患者さんでも、治療に来ている人はけっこういらっしゃいます。

市川 口臭の原因はどのようなものが考えられますか?

西村 口臭の原因としては、お酒、タバコなどの嗜好物やニンニク、ニラなどの食物、それに虫歯、歯周病、糖尿病など病的口臭により起こります。

市川 食べものだけではなくいろいろあるのですね。

西村 口の中が不潔になると、歯の表面に歯垢、プラークとも言いますが、それが付着します。その結果においのもととなります。口臭の強い人は、歯周病にかかっている確率が高くなります。

市川 今、お話の出た歯周病は、想像以上に多くの方が罹っているそうですね。

西村 はい、日本人の30代の8割以上が罹っていると言われています。歯周病は、初期のうちは自覚症状がなく、腫れたり、痛んだりする症状が出てきたときは、かなり進んでしまっていることが多いのです。

市川 気付かないまま進行してしまうなんて、怖いですね。

西村 市川さん、おタバコは吸いますか?

市川 いいえ。タバコと歯周病は関係はありますか?

西村 タバコの煙に含まれている有害物質が歯周病のリスクを高めます。喫煙者は、非喫煙者に比べて数倍歯周病にかかる割合が高いです。

市川 歯周病と関連有る、他の病気はありますか?

西村 糖尿病患者は、歯周病に罹るリスクが3倍も高く、また歯周病の人は、心筋梗塞や脳梗塞を発症するリスクが高いと報告されています。最近では認知症との関係も明らかになってきました。

市川 何より予防が大切ですね。

西村 はい、歯磨きを毎日しっかり行うことはもちろん、年に2~3回は定期的に、かかりつけ歯科医院での健診を受けましょう。

市川 噛むことによって認知症の予防になると聞きましたが。

西村 食べ物をしっかり噛むことで、脳への血液量が増え、活動が高まり、認知症を防ぐことが実証されました。

市川 歯の無い方は、どうしたらいいでしょうか。

西村 歯を失っても、入れ歯等の適切な治療により、よく噛む事が出来れば認知症の予防につながりますので、治療を受ける事が大事です。

市川 歯の健康は、全身の健康にもつながるのですね。

西村 赤ちゃんから高齢者までお口の健康を守ることが重要です。食べること、話すことだけではなく、歯と口の機能は全身に大きく関わっているということがご理解いただけましたでしょうか。

市川 よくわかりました。ありがとうございます。今日は、貴重なお話ありがとうございました。

【過去のシリーズ】
その13:原田謙介(NPO法人YouthCreate)
その12:山本祥三(株式会社広島屋/中野区観光協会)
その11:田中章夫(鷺宮商明会商店街/中野区商店街連合会)
その10:杉山司(中野経済新聞 編集長)
その9:深井弘之(株式会社ナカノF / 中野区観光協会 事務局長)
その8:谷津かおり(株式会社オフィスエル・アール代表取締役/中野21の会会長)
その7:宮島茂明(中野区観光協会会長/中野法人会会長)
その6:折原烈男(中野区商店街連合会名誉会長)
その5:飯塚晃(JR中野駅第52代駅長)[前編]
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その4:藤原秋一(エフ・スタッフルーム代表取締役)[前編]
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その3:土橋達也(土橋商店)[後編]
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その2:長谷部智明(立ち飲み居酒屋パニパニ店主)[後編]
その2:長谷部智明(立ち飲み居酒屋パニパニ店主)[前編]
その1:大月浩司郎(フジヤカメラグループ会長)[後編]
その1:大月浩司郎(フジヤカメラグループ会長)[前編]

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