A,暮らしの中の賑わいづくり
(a) JR中野駅周辺は、持続可能なまちを形成するための動脈とも言える公共交通機関の結節点であることに留意し、中野駅舎を中心とした利便性を更に高める整備を行います。特にシームレス化(乗り換え等の快適性向上)を重点的に行うことが肝要です。
また、区内の他の地区中心等との役割分担の上で、区民の日常生活に必要な機能の導入・集積により、中野区の日常生活の中心としての整備を図ります。
(b) キリンビールや栗田工業など大手企業が本社を構え、明治、帝京平成、早稲田各大学中野キャンパス、東京警察病院などで構成される、中野四季の都市(警察大学校等跡地)を中心とした新たな地区は、環境・防災・住宅・商業・教育機能が調和した、新たな市街地として整備されたことにより、都市機能の向上が図られています。
(c) JR中野駅周辺から、平成19年12月、国土交通省により事業採択され、平成25年4月、事業認可された連続立体交差事業によるまちづくりが進む、西武新宿線沼袋駅、新井薬師前駅周辺までの連続した既存商業地区を「賑わい動線」として位置付けることが今後必要になってきます。
暮らしをベースとした新たなスタイルの賑わい空間を整備すること。具体的には、資金上の優遇を受けたまちづくり会社(注1)等が、歩行者空間などハード面の整備にとどまらず、生活産業等(注2)の立地支援、ユビキタス化推進などに取り組む必要があります。
これらにより、住みつづけるまちとしての価値が増大し、ファミリー層を中心とした世帯数の増加を図ることができるでしょう。
(注1)アメリカ、イギリス等においては、公的に認証された一種の課税権をもつ団体BIDsが、その税収をもとに地域のまちづくりに取組み、多くの成果を上げている。それを想定した。
(注2)食料品・日用品等の販売店舗やその他生活サービス関連店舗、学童クラブ・保育園などの子育て関連施設、高齢者交流施設など、地域住民の日常生活の利便性・快適性・安全性を提供する施設を想定した。
以下次回に続く・・・