現在でも、JR中野駅は中央線の主要駅として、周辺のまちと密接な関係を保っています。この中野駅を整備し、中野駅周辺のまちづくりとあわせて、中野のまちの生活の中心として機能を強化することは将来に亘っての大きな課題です。同時に、ソフト面でのまちの仕組みの整備や南北公共交通網の増強などにより、中野のまちが、新しい世紀にふさわしい、コンパクトで環境負荷の少ない、新たな市街地像を情報発信できるものと私は確信しています。
ここで中野区内最大の鉄道駅である、JP中野駅の、周辺地区まちづくり計画から派生するこれからの中野区全体のまちづくりについて触れておきましょう。
中野駅を中心とした、徒歩やバス等の公共交通機関で密接に結ばれた約15平方キロの区域には、約30万人の区民が暮らしています。中野駅周辺のまちづくりを考えるにあたっては、中野区全体の区民の生活をどのようにしていくのか、が非常に重要になってきます。
どのような施設を、どのように整備するか、ではなく、中野区民が、今後、どのような暮らしをするべきか、をまず示す必要があるのです。それにより、中野駅周辺のまちづくりはどのような姿にすべきか、また、区内の大部分を占める木造密集市街地について、どのように整備をすべきか、についてしっかりとしたビジョンが生まれてくるのではないでしょうか。
これからのまちづくりでは、前述のコンパクト性、環境負荷の軽減による、持続可能性をいかに伸ばしてゆくか、が重要となります。これらの特長を、今の中野のまちの固有性として認識し、災害時の安全性などを確保しながら、さらに伸ばしていく必要があります。更に、中野のまちの活性化については、商業的な活性化に重きを置くだけでなく、文化性、ライフスタイルなど、中野らしさを引き出すことが重要となることは必至です。
そのためには、中野のまちづくりは、次に示すことが必要となるのです・・・
以下次回に続く・・・
注釈1:JR中野駅(ウィキペディアより一部引用)