さて、中野サンプラザにまつわる過去の歴史について語ってきましたが、お解りのように中野サンプラザ、というよりも中野の街は鉄道の発達によって街が形成されて来たと言っても過言ではない。中野駅を走る中央線総武線、地下鉄東西線しかり、北部には西武池袋線、新宿線、南部には地下鉄丸の内線、そして南北を走る地下鉄大江戸線など、これら鉄道各駅を核にして街が形成されています。それが故に交通利便性がいい、自家用自動車の必要がない、自転車で移動が一番便利、駅周辺に商店街が形成され暮らしやすい等々、まさに環境にやさしい暮らしやすい街が意識せずに実現されている。といったことで「住みやすい街ランキング」で上位に入るなどの傾向が最近富みに顕著になって来ました。それも鉄道といったインフラが大きな要因になっていることは間違いないでしょう。さて、中野駅ですが中央線快速電車が停車するので尚更便利。特別快速まで停車するのですが、中央線快速が停車する駅の中で中野駅にだけ不足しているのが駅ビルです。ここで平成23年統計の中央線東京駅から立川駅までの間の各駅乗降者数の比較をしてみることにします。第1位は何と言っても新宿駅、2位が東京駅、3位が立川駅、4位が吉祥寺駅で5位が中野駅になります。しかも現時点で中野駅は北口一帯の四季の都市(まち)が完成したことにより昼間人口が2万人増加。調査時点でその差17000人だった吉祥寺駅を既に抜き去っているはずです。なんと中野駅の乗降者数は四谷、神田、お茶の水各駅のような都心に構える駅より多い。しかしなぜか駅ビルがない。ということで駅ビル建設のお話が最近発表されたわけですが、それほどに中野駅を利用する人が増えたことを如実に表す現象の一つと言っても過言ではない。それと特筆すべきはこの駅ビル建設のお話に中野駅周辺の商店街から反対の声が上がってないこと。中野サンプラザ建設以前、警察大学校用地払い下げ当時の百貨店進出に反対を唱えた地元商店街の動きからしますと隔世の感があります。しかも商店街の皆さんが駅ビルと共存共栄の道を選択され2ヶ月単位で勉強会を開いているようで、これまた隔世の感が否めません。勿論、中野サンプラザ建て替えによって出来上がる施設についても地元商店街の理解が必要になります。
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