議会

議会での不規則発言(ヤジ)の扱い。

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今日はちょっと硬い話をします。議会では大切なことなので是非お目通しいただければ幸いです。6月18日(水)都議会本会議質問中における不規則発言(ヤジ)について、ヤジを発した議員本人の虚言と、関係者の仲間を庇うがごとき対応について、メディアやネットを通して非難囂々の日が続いています。挙げ句の果ては石破茂自民党幹事長自らから関係者に対して叱責のコメントまで出る始末です。自ら議会人として従前にも増して襟を正し、今後の議会活動に臨まなくては、の思いにかられています。さて、議会における会議(本会議、常任•特別委員会)中の不規則発言(ヤジ)について地方自治法を紐解き考えてみたいと思います。

地方自治法、第六章議会、第十節懲罰より引用

第百三十一条  議場の秩序を乱し又は会議を妨害するものがあるときは、議員は、議長の注意を喚起することができる。
第百三十二条  普通地方公共団体の議会の会議又は委員会においては、議員は、無礼の言葉を使用し、又は他人の私生活にわたる言論をしてはならない。
第百三十三条  普通地方公共団体の議会の会議又は委員会において、侮辱を受けた議員は、これを議会に訴えて処分を求めることができる。

 

上記紹介した条文中謳われているように議長の注意を換気するための手段として「議事進行」があります。「議事進行」に関する発言とは、議事の進め方について異論や要望、確認する点がある際に議長に対して発せされます。議員の発言や不規則発言が議会の品位を傷つけると受け取られた際にも発せられます。会議中、発言をしている議員に対して不規則発言(ヤジ)が議場に着席している議員から発せられた場合、それに対し著しく発言議員個人の誹謗中傷や品格を傷つけるものや侮辱に当たるものであると判断した議員(着席している同じ会派の議員)は議長に対し、「議事進行」と挙手をして発言をします。本会議中に「議事進行」を受けた議長はその場で会議を休憩にして、議会運営委員会の開会を求め、その席上に出席して議事進行の内容を伝えると共に、その対処判断を議会運営委員会に委ねます。

今回の都議会の場合、質問席で質問をしていた議員に対して不規則発言(ヤジ)が発せられた時点で、不規則発言(ヤジ)を発した本人を特定し、発言議員の誹謗中傷に当たるヤジと判断した議員(特に質問者と同じ会派)が議長に対して不服抗議のため「議事進行」を発します。それを受けて議長は本会議を休憩にし、議会運営委員会を開き、議事進行を発した会派議員の出席のもとその事由を述べ「不規則発言の不服と抗議について」協議を求めます。その場で議会運営委員会がその発言を不適切な発言と認めた場合、不規則発言をした当該議員に注意を促し、議事進行を出した議員本人や会派に謝罪、不規則発言の撤回を申し出る、適切であると判断した場合は勿論謝罪も撤回もなく、議長は休憩していた本会議を再開、会議の進行を促します。要するに会議中に議場内で発した不規則発言については会議が開かれている最中にある一定の決着をはかることが、地方自治法を読み込む限り、先ずあるべきと思います。

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